強調表現の on earth (= in the world) は、「疑問詞の強調」とだけ書かれる参考書が多いのですが、正直それだけでは納得がいかないし記憶に残りずらい・・・
そもそもどうして、on earthで「一体全体」という意味になるのでしょうか。少し考察してみました。
on earth (= in the world) の使い方
疑問詞の直後にくっつけて、その疑問詞を強調します。訳は、「一体全体」という訳がよく紹介されますね。
When on earth will you come back?
(一体全体、いつになったらあなたは帰ってくるのですか?)
How in the world do you know that?
(あなたは一体どうやってそれを知ったのですか?)
on earth と in the world は同じ意味で、入れかえて使っても問題ありません。
(この広い地球上で・この広い世界で)一体全体(どうして?)
on earth や in the world を、「一体全体」と訳す、と教わると「なんでそんな訳になるんだ!!」と思ってしまいますが、
「(この広い地球上で)一体全体(どうして?)」と少し意味を補ってやると、覚えやすいのではないかなと思います。
on earth ⇒(この広い地球上で)一体全体・・・
in the world ⇒(この広い世界で)一体全体・・・
世界の広さに圧倒されて途方に暮れる感じと、「一体なぜ(何が、だれが、いつ、どこで)・・・」と途方に暮れる感じが結びついて、確かに意味も納得できそうです。
on earth にはなぜ the が付かないのか
もう少し考察を。
on earth と in the world は意味・使い方ともに同じ(イコール)ですが、on earth の方は the が付かないので注意しなくてはなりません。
参考書や辞書にも注意点として書いてありますが、なぜ付かないかの理由はほとんど書かれていません。(書かれているのを私は見たことがありません。)
なので、ここからはあくまでも私の考察になりますが…。
earth には、実は「地球」以外にも様々な意味があります。
- (惑星としての)地球
- 地面・陸地・大地・地上
- 土・土壌 …など
on earth で使われている earth は、2つ目の「大地・地上」という意味に近いと思われます。
そして、この2つ目の意味で earth を使用するときは、the を付けない場合もあるのです。
そもそも、the という冠詞は「(他の周りの同じようなものと区別して)ある特定の…」という意味合いがあります。なので、「(惑星としての)地球」という意味の場合は the earth となります。(他の様々な惑星があるうちの、ひとつの惑星=地球)
しかし、「大地・地上」という意味の場合は、広いその大地にぽつんと立っている状態を想像してみると、その大地が永遠と続いて他の大地は全く見当たらないので、the を付けて区別する必要がないのでしょう。
そんなこんなで、on earth には the が付かなくなったのではないかな、と想像します。
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