2次方程式には、様々な解き方があります。
そのため、「どの方法を使ったらいいの?」と悩んでしまう人も多いです。
今回は、2次方程式の解き方を考える時のめやすをお話ししていきます!
基本は、「解の公式」を使えば間違いない!
2次方程式が出てきたら、どんな問題であっても基本的には「解の公式」を使えば確実に解くことができます。
なので、まずは「解の公式」をスラスラと使えるように、徹底的に練習しましょう。

ここで、 b や c の値が0( \(x^2) の係数や定数項が0)のときに「あれ、公式が使えない!?」と焦ってしまう人がいますが、そのような場合でも公式は使えます。
例えば
\(3x^2-7=0\)
という2次方程式があったとしましょう。
一見、\(ax^2+bx+c=0\) の形と違う様に見えますが、
\(x\) の係数の \(b\) が0であると考えて次のように書いてやれば、解の公式が使えそうな気がしますね!
\(3x^2{\color{red}{}+0\cdot x}-7=0\)
よって、解の公式より、
\(\begin{align*}x&=\frac{-0\pm\sqrt{0^2-4\cdot3\cdot(-7)}}{2\cdot3} \\[3px] &=\frac{2\sqrt{21}}{6} \\[3px] &=\frac{\sqrt{21}}{3} \end{align*}\)
となります。
「解の公式」以外の方法で簡単に解けるケース
どんな2次方程式であっても、解の公式を使えば必ず解くことができます。
・・・とはいえ、解の公式は分数やルートが出てくるので、計算がちょっと面倒だな、と思うこともありますよね(汗)。
もっとラクに計算できるなら、そっちの方が絶対にいい!
そこで、別の方法使った方が解の公式を使うよりもラクに解けるケースを3つ紹介します。
「x²=定数」の形のとき
まず、「\(x^2=\) 定数」の形になっているとき。
このような場合は、\(x=\pm\sqrt{定数}\) とすれば一発で解けます!
(例1)
\(\begin{align}&x^2=7 \\ &x=\pm\sqrt{7} \end{align}\)
例2、例3は少し形が違うように見えますが、移項すれば「\(x^2=\) 定数」の形になりますね!
(例2)
\(\begin{align} &x^2-9=0 \\ &x^2=9 \\ &x=\pm3 \end{align}\)
(例3)
\(\begin{align} &2x^2-3=0 \\[3px] &x^2=\frac{3}{2} \\[3px] &x=\pm\sqrt{\frac{3}{2}}=\pm\frac{\sqrt{6}}{2} \end{align}\)
「( )²=定数」の形のとき
「\((px+q)^2=\) 定数」の形になっているときも、解の公式を使わずに簡単に解くことができます!
※ p や q は任意の定数(自由な数字)を表しています。
解法は、「\(x^2=\) 定数」を解くときと似ています。
(例4)
\(\begin{align} &(x-1)^2=3 \\[3px] &x-1=\pm\sqrt{3} \\[3px] &x=1\pm\sqrt{3} \end{align}\)
「( )( )=0」の形に因数分解できるとき
最後に、\(ax^2+bx+c=0\) の状態で、左辺を \((px+q)(rx+s)\) の形に因数分解できる場合も、解の公式を使わずに解けます。
※ p, q, r, s は任意の定数(自由な数字)を表しています。
(例5)
\(2x^2+7x+3=0\)
左辺を因数分解して、
\((2x+1)(x+3)=0\)
この等式が成り立つとき、\(2x+1=0\) または \(x+3=0\) だから、
\(x=-\frac{1}{2}, \ -3\)
ここでは、\(A \times B=0\) のとき、 A か B の少なくともどちらか一方は必ず0になるという性質がポイントになっています。
まとめ
- 全ての2次方程式は、解の公式を使えば解ける
(迷ったら、解の公式を使え!) - 次のようなケースでは、解の公式を使わなくても簡単に解ける!
- 「\(x^2=\) 定数」の形になっているとき
- 「\((px+q)^2=\) 定数」の形になっているとき
※ p, q は任意の定数(自由な数字)を表しています。 - 「\((px+q)(rx+s)=0\) 」の形に因数分解できるとき
※ p, q, r, s は任意の定数(自由な数字)を表しています。
練習問題
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