中学数学

【中1数学】乗法と除法の超基本!(正の数と負の数)

中学数学

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乗法のポイント

「乗法」とは、小学校まででいうところの「かけ算」のこと。
複数の数をかけた値(乗法の計算結果)のことを、「積」といいます。

「符号」と「絶対値」に注目しよう

小学校までは、「正の数」(と0)だけのかけ算を扱ってきましたが、
中学校からは「負の数」もかけ算できるようになります。

正の数と負の数がまざったかけ算では、「符号」と「絶対値」を決めなければなりません。
この2つに決め方をマスターすれば、乗法の計算の基本はバッチリです!

「符号」の決め方

ではまず、符号の決め方から確認しましょう。
積の符号は、かけあわせる数の符号の数できまります。

具体的には、

  • かけあわせる数のマイナス(ー)が偶数個(0個を含む)→ 積の符号はプラス(+)
  • かけあわせる数のマイナス(ー)が奇数個 → 積の符号はマイナス(ー)

になります。例題で見てみましょう。

例えば、
\( (+\square)\times(+\square) \)
\( (-\square)\times(-\square) \)
これらは、マイナス(ー)が偶数個(0個、2個)なので、積の符号はプラス(+)になります。

一方で、
\( (+\square)\times(-\square) \)
\( (-\square)\times(+\square) \)
のようにマイナス(ー)の数が奇数個の場合は、積の符号はマイナス(ー)になります。

問題

では、このようなかけ算だった場合はどうなるでしょうか?

\( (+\square)\times(-\square)\times(-\square)\times(+\square)\times(-\square) \)

この場合、ーの数は3個ありますね。
つまり、マイナス(ー)の数が奇数個なので、積の符号もマイナス(ー)になる、ということになります!

「絶対値」の決め方

続いて、絶対値の決め方です。
絶対値の決め方はとっても簡単!かけ合わせる数の数字部分だけに注目して、かけ算すればよいのです。

例えば、 \(2\times(-3)\) のような式であれば、2と3だけに注目して \(2\times3\) をします。
すると、積は6になりますよね?
あとは、先ほどの方法で決めた「符号」と組み合わせればよいのです。

つまり、 \(2\times(-3)\) をするときの頭の中はこんな感じです。

問題1

次の計算をしましょう。
\((-2)\times(-5)\)

【解説】
符号は、マイナス(-)が2個(偶数個)なのでプラス(+)
絶対値は、\(2\times5=10\)
よって、\((-2)\times(-5)=+10\)

問題2

次の計算をしましょう。
\((-2)\times3\times7\)

【解説】
符号は、マイナス(-)が1個(奇数個)なのでマイナス(ー)
絶対値は、\(2\times3\times7=42\)
よって、\((-2)\times3\times7=-42\)

除法のポイント

続いて、除法について学びましょう。
「除法」は、「わり算」のことです。
そして、わり算の結果得られた値のことを、「商」といいます。

本質は乗法と同じ

ここでひとつ、押さえておきたい超重要なポイントがあります。
それは、「除法(わり算)は、本質には乗法(かけ算)と同じ」ということです。

どういうこと?

除法(わり算)は、乗法(かけ算)の逆バージョンであり、除法(わり算)は乗法(かけ算)に直して表すことができる、ということです。
例えば、\(10\div2\) は「10を2で割る」、ということですが、これは「10に\(\frac{1}{2}\)(2の逆数)をかける」と言い換えることができます。

必ず乗法に直して計算する

除法を乗法に直すことができれば、あとは乗法と同じルールで計算することができます。
よって、除法を計算するときは、原則、乗法に直してから計算するようにしましょう。

除法を乗法に直すときは、逆数のかけ算にします
(なぜ逆数のかけ算になるのか、気になる人はこちらを読んでみてね!)

例えば、\((-8)\div2\) の場合、
まず、\(\div2\) の部分を、逆数のかけ算(\(\times\frac{1}{2}\))に直します。
すると、\((-8)\times\frac{1}{2}\) という乗法になりますね。

そうしたら、あとは乗法のルールに従って計算します。
符号は、マイナス(-)が1個(奇数個)なのでマイナス(-)
絶対値は、\(8\times\frac{1}{2}=4\)
よって、答えは-4になります。

もちろん、逆数のかけ算に直さず、そのまま絶対値をわりざんしても構いません。
しかし、それだと割る数が分数になったときや、乗法や除法が混ざった計算になったときに太刀打ち出来なくなる恐れがあるので、はじめから「除法は乗法に直して計算する」クセをつけておくのがおすすめです。

問題1

次の計算をしなさい
\(15\div(-3)\)

【解答】
まず、逆数のかけ算に直しましょう。
\(15\div(-3)=15{\color{red}\times(-\frac{1}{3})}\)
すると、符号は、マイナス(-)が1個(奇数個)なのでマイナス(-)
絶対値は、\(15\times\frac{1}{3}=5\)
よって、答えは \(-5\)

問題2

次の計算をしなさい
\((-3)\div(-\frac{2}{3})\)

【解答】
まず、逆数のかけ算に直しましょう。
\((-3)\div(-\frac{2}{3})=(-3){\color{red}\times(-\frac{3}{2})}\)
すると、符号は、マイナス(-)が2個(偶数個)なのでプラス(+)
絶対値は、\(3\times\frac{3}{2}=\frac{9}{2}\)
よって、答えは \(+\frac{9}{2}\)

問題3

次の計算をしなさい
\((-2)\div(-\frac{1}{2})\times5\)

【解答】
まず、逆数のかけ算に直しましょう。
\((-2)\div(-\frac{1}{2})\times5=(-2){\color{red}\times(-2)}\times5\)
すると、符号は、マイナス(-)が2個(偶数個)なのでプラス(+)
絶対値は、\(2\times2\times5=20\)
よって、答えは \(+20\)

まとめ

この単元のまとめ
  • 「乗法」=「かけ算」のこと
  • 乗法のステップ1:符号を決める
    • マイナス(-)が偶数個ならプラス(+)
    • マイナス(ー)が奇数個ならマイナス(ー)
  • 乗法のステップ2:絶対値を計算する
    • 絶対値どうしの積を求める
  • 除法(割り算)は乗法(かけ算)に直してから計算する

練習問題

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