pay と聞いて、まず思い浮かぶ意味は「お金を支払う」でしょう。
しかし、payの意味は「お金を支払う」以外にもたくさんあります。
代表的なものでは、「割に合う(報われる)」、「(注意を)払う」などが挙げられます。
pay は「(プラスのものを)与える」というイメージ
まず、payの大きなイメージをつかみましょう。
payには、”主語が相手(対象物)に何かを与える”というイメージがあります。
多くの場合、与えるものはプラスのものです。
例えば、お金やその他の報酬、敬意、注意(意識)などです。
お金を払う

I paid $10 for this pen.
私はこのペンを買うのに10ドル支払いました。
この場合、主語の「私」が「ペン」に対して「10ドル」をpayしたわけです。
私がペン(正確には店員さんだが)に、お金をあげているこのシーンが、”pay”のイメージになります。
上の文章では、payは他動詞として使われていますが、実は自動詞としての用法もあり、同じく「支払いをする」という意味があります。

I paid to drink.
私はお酒を飲むためにお金を払った。
このように、自動詞として使う場合は、payの直後に”何を”支払ったのか明記しなくてもよくなります。
注意を払う

You should pay attention to what I say.
あなたは私の言うことに注意すべきです。
この場合、主語の「あなた」が「私の言うこと」に「注意」をpayしています。
実際にものを与えているわけではないですが、これもpayのイメージです。
敬意を払う

She pays her respects to Mr. Tanaka.
彼女は田中先生を尊敬しています(敬意を払っています)。
この場合は、主語である「彼女」が「田中先生」に「敬意」をpayしています。
割に合う
さて、本題の「割に合う」という訳ですが、payが一体なぜこのような訳になるのでしょうか。

This work pays in the long run.
この仕事は長い目で見れば割に合う。
今回は主語が人ではありませんが、「この仕事」が(誰か)に(利益)をpayしています。
( )の部分は文章には直接書かれていませんが、文章の場面を想像して補いましょう。
この意味で使われるとき、ほとんどが自動詞として使われる点もおさえておくとよいでしょう。