「分解能」とは何ぞや?図解でわかりやすく解説します!
分解能とは
分解能とは、離れた2点を別の点として認識できる最小距離のことをさします。
・・・と言われても、ピンとこないと思いますので、図解してみます。
下の図のように、5cm離れている2つの赤い点があります。
この2点は十分離れているので、眼で見ても「2つの別々の点」として認識できますね。

一方、2つの点の隙間が0.01mmしかなかったら、どうでしょう。
わたしたちの眼では、すきまが小さすぎて、くっついて見えてしまいます。
でも、顕微鏡で拡大してみたら、ちゃんと2つの点の隙間を確認できますよね。

顕微鏡であれば、眼よりもずっと細かい隙間まで確認できますが、
それでも隙間がもっともっと小さくなれば、やがて顕微鏡でも2点の隙間を確認できなくなります。
このように、私たちの眼や顕微鏡には、2つの離れた点を「離れている!」と認識できる限界があります。
この限界の幅(距離)のことを、分解能といいます。
生物でおさえておきたい分解能
生物では、次の3つの分解能をおさえておきましょう。
肉眼の分解能

まず、私たちの肉眼の分解能は、0.1mmです。
つまり、0.1mmまでは、ギリギリ2点を見分けることができるということです。
0.1mmといえば、水の中の微生物がかろうじて粒のように見えたりする程度です。
光学顕微鏡の分解能

光学顕微鏡の分解能は、0.2μmです。
私たちが目で見る1000倍小さな世界を見ることができるのです。
光学顕微鏡を使えば、さまざまな細胞や細胞小器官を見ることができます。
電子顕微鏡の分解能

電子顕微鏡の分解能は0.2nmで、光学顕微鏡のさらに1000倍小さな世界を見ることができます。
電子顕微鏡を使えば、ウイルスや分子まで見ることができます。