今回は、細胞の基本的な構造についてのおはなしです。
細胞は「真核細胞」と「原核細胞」に分けられる
生物のからだは、細胞からできています。
その細胞をよく観察すると、核や細胞小器官があるものと、ないものがあります。
- 核や細胞小器官をもつ細胞⇒真核細胞
- 核や細胞小器官をもたない⇒原核細胞
これから、細胞の構造についてより詳しく学んでいきますが、
実は真核細胞と原核細胞で細胞の構造が大きく異なってきます!
真核細胞の構造
動物や植物の細胞は、核をもつ真核細胞です。
真核細胞の構造は、このようになっています。

図のように、動物細胞と植物細胞は、どちらも核をもつ真核細胞ですが、
実は、動物細胞と植物細胞で共通する構造と、片方にしかない構造があります。
詳しく見ていきましょう。
植物細胞と動物細胞の構造のちがい
まず、動物細胞と植物細胞で共通の構造は次のとおりです。
①核・・・遺伝子(DAN)が角膜に包まれている。
②細胞質基質(サイトゾル)・・・細胞を満たす液状の物質。物質どうしの化学反応の場。
③細胞膜・・・細胞の内外を仕切る膜。
④ミトコンドリア・・・細胞の呼吸をおこなう。
これらの構造は、動物細胞にも植物細胞にも共通してみられます。
一方で、以下の構造は植物細胞にだけ見られます。
⑤葉緑体・・・光合成をおこなう。
⑥液胞・・・老廃物をためる。
⑦細胞壁・・・植物のからだを支える。(細胞膜の外側)
植物は、動物とは異なり、光合成をおこなうための葉緑体や、大きなからだをしっかりと固定するための細胞壁があるのが特徴です。
また、液胞は、成熟した植物細胞で発達することが分かっています。
原核細胞の構造
一方で、細菌や古細菌などの微生物は、核をもたない原核細胞からなります。
原核細胞の構造は、とてもシンプルです。

①DNA・・・原核細胞は、角膜がなくDNAがむきだし。
②細胞膜・・・細胞の内外を仕切る膜。
③細胞壁・・・細胞膜の外側を細胞壁がおおう。
何よりの特徴は、核がなくDNAがむき出しになっていること。
そして、真核細胞のような細胞小器官がないことです。
原核細胞の構造はとてもシンプルで、原始的な構造といえます。
全ての細胞に共通する構造
さて、ここで、真核細胞(動物細胞・植物細胞)と原核細胞の構造をまとめてみましょう。

このようにしてみると、それぞれの細胞に共通する部分、異なる部分がわかりやすいですね!
そして、ここで大切なことは、
原核細胞・真核細胞にかかわらずすべての細胞に共通する特徴は何かを考えることです。
(表の青枠で囲った部分ですね!)
- DNA(遺伝子)をもつ
- 細胞膜で、細胞の内外が仕切られている
これらの特徴をそろえて、はじめて「これは細胞だ!」と言えるわけですね!