減数分裂におけるDNA量の変化を、イラストで分かりやすく説明しています。
体細胞分裂との比較や、核相の変化との違いも詳しく解説!
減数分裂とは(復習)
多くの真核細胞は有性生殖によって子孫を残します。
有性生殖では、染色体を通常の細胞の半分しかもたない配偶子(卵や精子)が合体することで、新しい個体が作られます(接合・受精)。
この配偶子をつくる特別な分裂が、減数分裂です。
減数分裂の前後で、細胞に含まれる染色体数(核相)は半分になります(2n→n)。
減数分裂におけるDNA量の変化(体細胞分裂との比較)
では、減数分裂で、細胞1個当たりのDNA量はどのように変化するでしょうか?
体細胞分裂と比較して見てみましょう。
1個の体細胞がもつDNA量を2とすると、まず間期のDNA合成期(S期)にDNAが複製されて、分裂準備期(G2期)のはじめにまでにDNA量が4になります。
そして、分裂期に入り、分裂期が終わるとDNA量は2に戻ります。
体細胞分裂はここで終わりですね。しかし、減数分裂はさらに第二分裂が続きます。
減数分裂では、第一分裂と第二分裂の間でDNAの複製は行われません。
よって、第二分裂が終わった時にはDNA量は最初の半分の1になります。

核相の変化とDNA量の変化のちがい
ここで、核相の変化とDNA量の変化も比較しておきましょう。
核相の変化とは、染色体構成の変化です。
核相は、第一分裂の終期に2n→nに変化します。
そして、第二分裂では核相は変化しません。(→詳しくはこちら)
一方、DNA量の変化は、第一分裂で4→2に変わり、第二分裂でさらに2→1に変わります。
核相(染色体構成)とDNA量は、そもそも全く別のものですので、混同しないように注意しましょう!

まとめ
- 減数分裂におけるDNA量の変化
DNA合成期(S期)で2→4、第一分裂で4→2、第二分裂で2→1。 - 減数分裂における核相の変化(→詳しくはこちら)
DNA合成期(S期)で2n→2n、第一分裂で2n→n、大分裂でn→n。