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【高校生物】「染色体とは」教科書解説!

染色体 高校生物

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今回のキーワード:
染色体(DNA、ヒストン、ヌクレオソーム、クロマチン繊維)、相同染色体、常染色体、性染色体、核相(複相、単相)

染色体って何?イラストで分かりやすく説明しています!

染色体とは

染色体とは、真核細胞がもつDNAとタンパク質の複合体のこと。

真核細胞では、DNAは単体で核の中に浮いているわけではなく、ヒストンというタンパク質に巻き付いた状態で存在しています。
DNAがヒストンに巻き付いた状態をヌクレオソームといい、ヌクレオソームが折りたたまれて繊維状になったものをクロマチン繊維といいます。

染色体は、ふだんは緩んだ状態ですが、細胞分裂の分裂中期には凝縮して太い棒状の物体として観察することができます。

染色体

相同染色体

多くの真核細胞の体細胞では、同じ種類(形・大きさが同じ)の染色体が2本ずつ存在します。
この同じ種類の染色体どうしを、相同染色体といいます。
※相同染色体=「対」になる染色体、と表現されたりもします!

相同染色体

多くの真核細胞では、相同染色体をもちます。
これは、真核細胞が生殖をおこなうとき、母由来の生殖細胞と父由来の生殖細胞から各染色体を1本ずつもらうためです。

父と母から1本ずつ染色体をもらう

常染色体と性染色体

ヒトは23種類の染色体を2本ずつもちますが、実はそのうちの1種類は男女で様子が異なる特別な染色体です。

23対の染色体のうち、22対は男女共通して存在します。これを常染色体といいます。

一方、残りの1対は性染色体と呼ばれ、男女の性決定に関係します。
ヒトでは、性染色体にX染色体とY染色体があり、女性はXを2本(XX)、男性はXとYを1本ずつ(XY)持っています。

性染色体

このような性染色体による性決定のしくみをもつのはヒトだけでなく、有性生殖を行う多くの真核生物で見られます。

核相とは

細胞に含まれている染色体の構成を表したものが、核相です。
その生物がもつ染色体の種類をnとして、細胞の染色体数を2nやnで表します。

例えば、ヒトは23種類の染色体を2本ずつ、計46本もちます。
この場合、染色体の種類は23なのでn=23となり、体細胞の染色体数は2nと表現できます。

ヒトの体細胞のように、細胞の核相が2nで表される場合を複相といいます。
また、生殖細胞のように核相がnの細胞も存在します。このような場合を、単相といいます。

核相

まとめ

  • 染色体
    DNAはヒストンに巻き付き、ヌクレオソーム→クロマチン繊維の状態で存在している。
    細胞分裂の分裂中期には、染色体が凝集する。
  • 相同染色体
    形・大きさが同じ対になる染色体どうしのこと。
  • 常染色体
    男女共通してもつ染色体。
  • 性染色体
    男女で異なる染色体。性決定にかかわる。
  • 核相
    細胞に含まれる染色体の構成を示す。
    染色体の種類の数をnで表したとき、染色体数が2nの細胞は複相、nの細胞は単相という。
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