今回は、獲得免疫の第一段階である「抗原提示」についてのお話しです!
抗原とは
T細胞やB細胞は、ある特定の物質(異物)を認識し、活性化します。
このT細胞やB細胞などのリンパ球を活性化する物質を、抗原と言います。

抗原提示
獲得免疫は、T細胞が抗原を認識して活性化することで発動します。
抗原提示の流れを見てみましょう。
樹状細胞による抗原提示
異物が入ってくると、まず自然免疫がはたらきます。
この自然免疫ではたらく細胞のひとつに、樹状細胞という白血球の一種があり、これは、異物を細胞内に取り込み分解する食作用をもっています。
実は、この樹状細胞が、獲得免疫の発動にかかわっています。
樹状細胞は、食作用により異物を分解すると、その一部がリンパ節に移動し分解した異物の一部を細胞の表面に提示します。
これが、抗原提示です。

T細胞の活性化
樹状細胞によって提示された抗原の一部は、ある特定のT細胞にのみ認識されます。
抗原を認識したT細胞は活性化し、獲得免疫の主体としてはたらくようになります。

まとめ
- 抗原
リンパ球に特異的に結合して、そのリンパ球を活性化する物質。 - 抗原提示
異物を取り込み分解した樹状細胞は、異物の一部を細胞表面に提示し、特定のT細胞を活性化させる。