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【生物基礎】「血液凝固」教科書解説!

血液凝固 高校生物

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私たちはケガをすると、かさぶたができます。
これは、破れてしまった血管にフタをして、血管を修復しているのです。

今回は、血管の修復にかかわる血液凝固のしくみを見ていきましょう!

血液凝固とは

血管が傷つくと、傷にフタをして血液の流出や異物の混入を防ぐ仕組みが働きます。
この傷口のフタは、血小板のはたらきにより血球成分がかためられたものです。

このように、血小板のはたらきで血球成分が固められる現象を、血液凝固といいます

血液凝固

血ぺいがつくられる過程

血液凝固によってつくられる血球成分のかたまりは、血ぺいと呼ばれます。

血ぺいがつくられる過程を詳しく見ていきましょう!

傷口に血小板があつまる

まず、血管に傷ができると、傷部分に血小板が集まってきます。
そして、集まった血小板は複数の血液凝固因子を放出します。

血小板と血液凝固因子

フィブリンの生成

傷口を血小板が覆うと、次にフィブリンと呼ばれるタンパク質がつくられます。

  1. 血小板から放出された血液凝固因子と、血液中のCa2+によって、プロトロンビントロンビン(酵素)に変化する。
  2. トロンビンによって、フィブリノーゲン(フィブリンの前駆物質)がフィブリンに変化する

生成されたフィブリンが多数集まると、繊維状の構造になります。

フィブリンの生成

血ぺいの生成

フィブリンの繊維、赤血球や白血球をからめとって血ぺいを形成します。

血ぺいは、傷口が完全に修復されるまで傷口を覆い、血液が流れ出たり異物が混入したりするのを防ぐフタとして機能します。

血ぺいの生成

不要になった血ぺいの除去

傷口が修復すれば、血ぺいはフタとしての役割を終えます。
役割を終えた血ぺいは、いつまでも残っていても邪魔なので、プラスミンとよばれるタンパク質によって分解されます。

この血ぺいの分解を、線溶(フィブリン溶解)といいます。

まとめ

  • 血液凝固
    血小板のはたらきにより血球成分が固められること。
  • 血ぺい
    フィブリンが血球成分(赤血球・白血球)をからめとってできたもの。
  • 線溶(フィブリン溶解)
    役目を終えた血ぺいは、プラスミンによって分解される。
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