高校生物

【生物基礎】「体内環境と恒常性(ホメオスタシス)」教科書解説!

体内環境・恒常性(ホメオスタシス) 高校生物

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体内環境って、何?
恒常性(ホメオスタシス)って、何?

今回はこの2つについてのお話しです!

体液

ヒトの体は、60%が水でできている!と聞いたことがある人はいませんか?
厳密に言うと、この60%の水というのは「体液」のことなのです。

私たちのからだの細胞は、周りが体液で満たされていて、外界から隔離されています。
これは、外界の環境から細胞を守ってくれるはたらきをしています。

細胞は、薄い膜でかこまれたとても繊細な構造です。
もし、細胞の周りになんの保護もない状態だったら… 細胞はまたたくまに傷ついて壊れてしまうでしょう。

体液

体液は、血液・組織液・リンパ液から構成されています。

血液

血液には、有形成分(血球)液体成分があります。

血球には、酸素を運ぶ赤血球、免疫に働く白血球、血液凝固に働く血小板があります。

液体成分は、血しょうとよばれます。

血液

組織液・リンパ液

血しょうが毛細血管からしみだして、組織の細胞の周りを満たしているものを組織液といいます。

組織液は、その大部分がまた血管の中にもどっていきますが、一部はリンパ管に入りリンパ液となります。

リンパ液は、鎖骨下静脈でふたたび血液と合流します。

組織液・リンパ液

体内環境=体液のこと

体液は、細胞をとりまく環境そのものです。
そのため、体液のことを体内環境と言います。

体内環境

逆に、生物のからだの外を取り巻く環境(空気など)は体外環境と呼ばれたりします。

恒常性(ホメオスタシス)とは

細胞はとても繊細な構造です。
そのため、細胞をとりまく体内環境(体液)は、常に安定した状態を保っておく必要があります。

この、体内環境を一定に保つしくみのことを、恒常性(ホメオスタシス)といいます。

例えば、私たちの体内の糖の量や水分量、塩分濃度は常にある程度一定の範囲におさまるように調節されています。
また、体温も平熱(37℃前後)になるように調節されています。

これらはみな、恒常性(ホメオスタシス)によるものです。

恒常性の中には、自律神経や内分泌系によって保たれているものも多く、これらについては「神経系と内分泌系による調節」で詳しく解説しています。

まとめ

  • 体内環境=体液
    細胞の周りを満たしている液体環境。
  • 体液は、血液・組織液・リンパ液からなる。
  • 恒常性(ホメオスタシス)
    体内環境を一定に保つしくみ。
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