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【生物基礎】「神経系」教科書解説!

神経系と自律神経系 高校生物

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今回は、神経系の全体像と、そのうちのひとつである自律神経系のはたらきについてのお話しです!

神経系の構造

神経系とは、神経相棒(ニューロン)を介して電気信号で情報を伝達するしくみです。(>神経系と内分泌系

神経系には、大きく「中枢神経系」と「末梢神経系」があります。

中枢神経系

中枢神経系は、神経系全体を制御する神経系の中枢で、脊髄からなります。

中枢神経系

末梢神経系

末梢神経系は、中枢神経系から枝分かれしての各器官につながっている神経の総称です。

末梢神経系

末梢神経系は、さらに2つの神経系に分けられます。

ひとつは、体性神経系といい、運動神経感覚神経が含まれます。
例えば、冷たいものを触って「冷たい!」という情報を脳に伝える神経(感覚神経)や、「手を動かす」信号を手に伝える神経(運動神経)が体性神経系に含まれます。

もうひとつが、自律神経系で、これは意識とは無関係に、からだの状態を調節しています。
例えば、暑くなったら汗をかく、寒くなったら鳥肌が立つ、などは、自律神経の働きによるものです。

体性神経系と自律神経系

ここからは、自律神経の働きについて、さらに詳しく見ていきましょう。

自律神経のはたらき

自律神経系には、交感神経副交感神経という反対の作用をする2つの神経があります。

交感神経

交感神経は、興奮したとき緊張したとき、体の活動が活発なときにはたらく神経です。

例えば、瞳孔を拡大させたり、心拍を促進したり、血圧を上げたりします。
また、体が緊張していると、消化活動は抑制されます。(例:緊張しているときにはお腹が鳴らない!)

交感神経

副交感神経

逆に、副交感神経は、体をリラックスした状態にするためにはたらきます。

例えば、瞳孔を縮小させたり、心拍を抑制したり、血圧を下げたりします。
また、リラックス状態しているとき消化活動がは促進されます。(例:くつろいでいるとお腹が鳴る!)

副交感神経

交感神経と副交感神経のはたらきの例

交感神経と副交感神経は、互いに拮抗的に(反対の作用を持って)はたらきます。
交感神経と副交感神経のはたらきを一覧にしてみました。

瞳孔心拍血圧消化
交感神経拡大促進
(早くなる)
上げる抑制
副交感神経縮小抑制
(遅くなる)
下げる促進

自律神経系の中枢は?

自律神経の中枢は、間脳にある視床下部という部分です。
ここから、内臓や、心筋、分泌腺などにつながって、各器官の活動を制御しています。

まとめ

  • 神経系
    神経細胞(ニューロン)を介して電気信号で情報を伝えるしくみ
  • 中枢神経系
    神経系の中枢。脳と脊髄から構成される。
  • 末梢神経系
    中枢神経系から各器官にのびる神経系の総称。
    体性神経系と自律神経系から構成される。
  • 自律神経系
    無意識にからだの状態を調節する。
    交感神経副交感神経が拮抗的にはたらいている。
神経系
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