高校生物

【生物基礎】「RNAの構造」教科書解説!

RNAの構造 高校生物

※広告が含まれている場合があります※

DNAは聞いたことがあるけれど、RNAって何?
今回は、RNAの構造と役割、DNAとの違いについてのおはなしです!

RNAとは?RNAの役割

RNA(リボ核酸)は、DNAに似た物質で、遺伝子の発現に関する物質です。

「発現」とは、DNAの情報が読み取られてタンパク質が作られることをいいます。

タンパク質の合成は、細胞質(核の外)で行われます。
でも、DNAは遺伝情報を保存するとっても大事な物質なので、発現のたびに毎回DNAを核の外に出すのは危険です…

そこで、DNAの情報をいったんRNAという別の物質に写し取ってから、核の外に出てタンパク質合成しているのです。

つまり、RNAは、タンパク質合成のためにDNAの情報を一時的に写し取るための物質です。

RNA

RNAの構造

RNAの構造は、DNAにとてもよく似ていて、リン酸・糖(リボース)・塩基が結合した物質です。

糖がリボースなので、「リボースをもつ核酸→リボ核酸」と呼ばれます。

RNAの構造

DNAとRNAの違い

RNAとDNAは、とても良く似ていますが、糖と塩基の種類に違いがあります。

糖の違い

まず、DNAの糖はデオキシリボースでしたが、RNAの糖はリボースです。

糖の違い
☆ちょっと発展的内容!☆

どうして糖の種類が違うのか?
この記事で深く考察してみよう!↓

<工事中…>

塩基の違い

DNAの塩基には、A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種類がありました。

一方、RNAの塩基は、A(アデニン)、U(ウラシル)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種類です。
DNAのチミンの代わりに、RNAではウラシルが使われている!と覚えましょう。

塩基の相補性は、RNAもDNAとほぼ同じです。
A(アデニン)ーU(ウラシル)、G(グアニン)ーC(シトシン)で塩基対を形成します。

塩基の違い
☆ちょっと発展的内容!☆

なぜ、DNAではT(チミン)を、RNAではU(ウラシル)を使うのか?
この記事で深く考察してみよう!↓

<工事中…>

RNAの種類

メインのRNAには、mRNA, tRNA, rRNAの3種類あります。

3種類のRNA

mRNA

mRNA(メッセンジャーRNA)は、DNAの情報をそのままコピーしてできたRNAです。
(>遺伝情報の転写)

これが核の外に出て、タンパク質をつくるときの暗号表(コード)の役割をはたします。

mRNA

tRNA

tRNA(トランスファーRNA)は、mRNAの塩基と相補的に結合し、タンパク質の素になるアミノ酸を運んでくるRNAです。
(>遺伝情報の翻訳)

tRNAには3つの塩基がついていて、フォークのような形をしています。
フォークの柄の先に、アミノ酸がついているイメージです。

tRNA

rRNA

rRNA(リボソームRNA)は、遺伝子の翻訳を行うリボソームという構造をつくっているRNAです。

リボソームが、mRNAの塩基配列を読み取って、それに相補的な塩基をもつtRNAを連れてきます。
さらに、リボソームはtRNAが持っているアミノ酸どうしを結合させて、アミノ酸の鎖(ポリペプチド)を作る役割も果たします。

※詳しくは遺伝子の翻訳で!

rRNA

RNAまとめ

  • RNAとは
    DNAの遺伝情報を一時的に写し取る物質
  • RNAの構造
    リン酸+リボース+塩基
  • DNAとRNAの違い
    RNAは、糖がリボースで、塩基が A, U, G, C の4種類
  • RNAの種類
    mRNA, tRNA, rRNA の3種類が代表的
タイトルとURLをコピーしました