高校生物

1-9 ATPの構造

ATPの構造と役割 高校生物

※広告が含まれている場合があります※

今回は、ATPについてのおはなしです!

ATP(アデノシン三リン酸)とは

ATP(アデノシン三リン酸)とは、細胞内の化学反応において、化学エネルギーを渡したりもらったりしてくれる物質です。

いわば、ATPはエネルギーの運搬屋さんで、「エネルギーの通貨」と呼ばれたりすることもあります。

ATPとADPの構造

ATPは、下の図のような構造をした物質です。

アデニンと呼ばれる塩基と、リボースと呼ばれる糖(ここまでの構造を”アデノシン”といいます)、そして、リン酸が3つくっついた構造をしています。
(アデノシン+リン酸3つ → アデノシン三リン酸 です!)

※ちなみに、アデノシンのA、3つ(triトリ)のT、リン酸のP、で”ATP”です!

ATPの構造

そしてもう一つ、ATPと似たADP(アデノシン二リン酸)という物質もあります。
これは、ATPよりもリン酸が1個少ない物質で、アデノシン+リン酸2つ → アデノシン二リン酸と呼ばれます。

※こちらは、アデノシンのA、2つ(di)のD、リン酸のP、で”ADP”です!

ADPの構造

高エネルギーリン酸結合とエネルギーのやり取り

さて、ATPはリン酸を3つ持っていますが、
リン酸とリン酸の間の結合は「高エネルギーリン酸結合」と呼ばれ、とても高いエネルギーを蓄えています。

ある条件で、ATPの一番端のリン酸がプツンと切り離されると、大量のエネルギーが放出され、ATPはADPへと変化します。
このとき放出されたエネルギーが、物質の合成や筋肉の収縮といった生命活動のエネルギー源になるのです。

また、細胞内ではADPからATPを作り出す反応も起こります(=細胞の呼吸)。

この場合は、外部からのエネルギーを使って、ADPにもう一つリン酸がくっつきます。
そうすることで、新たな高エネルギーリン酸結合が形成され、そこにエネルギーが蓄えられるという仕組みです。

タイトルとURLをコピーしました